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企業学習会会長退任にあたり
2006年5月25日に行われた企業学習会総会をもちまして、無事大役を終え、近畿大学の岡田氏へ引継ぎをいたしました。今はほっとしているものの、やや寂しい感傷に浸っている状況です。
振り返ってみれば、昨年5月の総会で野崎前会長よりバトンタッチを受け、企業学習会の会長を仰せつかった時から、毎日が悪戦苦闘の日々でした。それまでは活動について理解が十分でなく、勉強中の身であった為、皆さんの後について行きながら進んでいく暗中模索の状態でした。
そのような状況でしたので、私一人だけの力では当然パワー不足になると思い、三役の皆さんと相談しながら進めていくことにしました。その為には三役の皆さんと連携を取ることが大事だと考え、日々のコミュニケーションを心がけました。又、多民族共生人権教育センターの活動を理解する為に、事務局長の宋さんと可能な限り討議を重ね、宋さんの考えを少しでも理解することに努めました。
現在、会員の中には多民族共生人権教育センターに対して今ひとつ理解が不足しているという状況があります。その為に、今一度企業学習会の活動目的は何かということを考え、更に会員の皆さまにセンターが取り組む活動を理解してもらう為にも、企業学習会として企業に持ち帰り、活用出来る内容の活動にしたいと考え、今年度の事業について計画しました。
今年度の企画・立案にあたり、企業学習会が考えたことは、今企業が一番求めていることは何かということです。企業学習会としては、企業内で在日韓国・朝鮮人問題の啓発にしっかり取り組み、推進していく為に、基礎の基礎を理解し学ぶことが出来る在日韓国・朝鮮人問題のQ&Aが必要と考え、作成に向けて重点的に取り組んできました。
現在、在日韓国・朝鮮人問題を扱ったQ&Aはそれなりに揃っています。しかし、企業の啓発担当者にとって、現実には企業内研修で活用しようと考えるとなかなか難しい状況にあります。企業内研修で活用するためには何が必要なのかを考えた場合、企業の人権担当者が疑問に思っていることについて学べる物を考えたらどうかということです。
その為に、まず会員企業の協力を頂き、何が疑問点としてあるのか、ニーズを探ることから始まりました。基礎の基礎を勉強するとはいっても、こんな疑問点を出しても大丈夫なのかと心配する意見もあり、発行出来るまでには時間と労力が求められました。企業学習会総会終了後、Q&Aを会員の皆さまにお渡しすることが出来、企業学習会役員全員が内心ほっとしています。今後、このQ&Aを社内研修等で活用して頂ければ幸いです。
その他の事業についても、企業に持ち帰る内容とリンクさせて計画しました。一つは、2006年1月20日に実施しましたフィールドワークです。フィールドワークについては、時間的なこともあり、当初は喧々諤々の状況でした。あくまで会員企業が参加しやすい場所等を考えながら、在日コリアンの強制連行を学ぶことができる所として、高槻の「タチソ(高槻地下倉庫跡)」で行いました。詳細は『メーレック通信』58号(2006年2月)に記載されていますので、ご参照頂ければ幸いです。
もう一つは、2006年3月1日に実施しました啓発セミナーです。当事者の生の声を聴きたいという考えのもと、講師の方を選定致しました。講師は、三重県で「多文化共生NPO世界人」を立ち上げて活躍しておられる、具志アンデルソン飛雄馬さんで、「死んだら終わり だから生きるんだ」との演題でご講演を頂きました。具志アンデルソン飛雄馬さんは日系ブラジル3世で、16年前、11歳の時に家族で来日して以来、今までご自身が体験・経験されたことを中心にご講演を頂きました。日本社会における、在日外国人に対する差別の実態など、赤裸々な話がありました。詳細は『メーレック通信』60号(2006年4月)に記載されていますので、ご参照頂ければ幸いです。
今後は多民族共生社会を目指して、企業に対してもますます在日外国人に対する啓発の必要性が求められていくと思います。その中での企業学習会の役割は重要であり、期待されています。新役員の皆さまにはぜひ正面から関わって頂き、更に推進して頂きたいと思います。
私自身、企業学習会の会長はひとまず降りますが、今後は会員として、社内啓発を通してサポートして行きたいと考えています。多民族共生人権教育センターのますますのご発展と、岡田新会長を中心にした企業学習会のご活躍を心からご祈念申し上げます。
この一年間、会員の皆さまに本当にご支援・ご協力を頂いたことに心から感謝し、御礼申し上げます。
新光証券株式会社 酒井康行
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